ホーム導入事例ゼブラジャパン株式会社

将来の機能拡張を考えオールインワンのSpecialtyQubeを導入。新規店舗開業までわずか3カ月の状況で短納期導入を実現、顧客に深く入り込むクオリカの手厚いフォローを高く評価。

流通・サービス業

北欧雑貨輸入販売業 ゼブラジャパン株式会社様

掲載日:2015年05月13日

導入ポイント

  • 課題
    ・頻繁に欠品を起こし、オペレーションが上手く回らない
    ・商品マスタや在庫管理、物流情報のデータが連携、統合されていない
    ・今後店舗を増やす上でシステムの横展開を図ることができない
  • 目標
    ・小売店のオペレーションに必要な様々な機能がオールインワンで入ったパッケージを選定
    ・新規店舗開店に間に合わせるために短納期導入を実現
    ・パッケージベンダーが業務内容を深く理解し、仕様の決定を強力に支援
  • 成果
    ・わずか3カ月の短納期導入に成功
    ・新規店舗を出店するたびに円滑な横展開が可能になり、多店舗化に貢献
    ・稼働後も業務内容を一定レベルで把握し、臨機応変な改修にも対応

導入企業の概要と課題

前システムでオペレーションが回らない危機

ゼブラジャパン株式会社様(以下、ゼブラジャパン)は、1995年にデンマークで生まれた雑貨ブランド「フライングタイガーコペンハーゲン」が展開する北欧スタイルの雑貨を、日本国内の直営店を通じて販売する会社です。機能性が高いだけでなく、ユーモアと色彩に富んだアイテムは世界的に人気を呼び、出店は欧州を中心に世界22カ国340店以上。日本国内でも2012年7月に大阪で1号店を開業して以来、女性を中心に支持され、現在は関東と関西で17店舗を運営しています(2015年4月現在)。創業者の販売哲学である「商品を切りの良いプライスで売る」をコンセプトに、全ての商品を100円単位の価格(税込)で販売し、その価格体系のわかりやすさも人気の秘訣になっています。

Flying Tiger Copenhagen 表参道ストア内観

しかし、現在順調に店舗数を増やしているゼブラジャパンも、大阪1号店のオープン後は、当時導入していた店舗運営システムに問題を抱えていました。具体的には、「頻繁に欠品を起こし、オペレーションが上手く回らない」「商品マスタや在庫管理、物流情報などのデータが統合されていない」「今後店舗を増やす上でシステムの横展開を図ることができない」などです。2013年10月には東京・表参道に2号店を出店する計画が進行する中、新たなシステムを導入し、開業前に山積する課題を解決する必要に迫られていました。検討を始めたのは同年7月。開業を3カ月後に控えた切羽詰まった状況で、システムの選定はスタートしたのです。

SpecialtyQubeの評価ポイント

顧客の社員のように深く関わり、共に考える

ゼブラジャパン株式会社
情報システム部 部長代理
浅瀬石成仁 様

システムの選定では主に3つの条件が示されました。1つ目が「小売店のオペレーションに必要な様々な機能がオールインワンで入ったパッケージであること」。2つ目が「短納期で導入可能であること」。そして、3つ目が「ゼブラジャパンの業務を深く理解し、臨機応変なシステム構築を実現できること」です。

同社情報システム部の浅瀬石成仁部長代理はその理由をこう話します。「私たちも事前に全ての仕様を把握できているわけではなかった。ですから、稼働後も必要に応じて機能を追加できるような統合型のオールインワンパッケージであることは大前提でした。さらに店舗開業が3カ月後に迫っているわけですから、時間をかけて要件定義を行う余裕はありません。あたかも当社のシステム担当の社員のように深く関わり、私たちと一緒に考えて迅速に仕様を決めていくスタンスが何より求められました。その点、クオリカのSpecialtyQubeは小売店運営のノウハウが凝縮されたオールインワンのソリューションであり、クオリカの担当者による手厚い支援により、短納期でのシステム構築やその後の横展開が可能であると判断し、導入を決めました。」

SpecialtyQube導入の経緯

創業者の哲学も理解してカスタマイズ

実際にSpecialtyQubeの導入を決めてから稼働までの3カ月は、クオリカの担当者がほぼ常駐し、仕様の決定を支援。特に難題だったデンマーク本社のオペレーションをシステムに組み込むためのカスタマイズには、クオリカの担当者が必要な要件を開発ベンダーに的確に伝えるなど、力を尽しました。

本社のルールでは売り上げの計上の方法も細かく規定されています。例えば「2個で100円」という商品は、通常は単価を「50円」と示すのが一般的ですが、本社では2個のセット商品と捉え、あくまで単価を「100円」と表示するのがルール。これは創業者の「切りの良いプライス」という販売哲学を会計処理にも反映させるためです。こうした哲学や細かい規定もクオリカの担当者は共有して、対応するための仕様を模索し、ソリューションを提案。クライアントに伴走してスピーディーにシステム構築を推進した結果、3カ月という短納期を実現し、2号店の開店前に無事カットオーバーできたのです。

「私たちと同じ立ち位置で考え続けてくれたから、難航が予想されたプロジェクトも無事成し遂げられた。顧客の懐に入り込むクオリカのスタンスがなければ、2号店は開業できなかったでしょう」と、浅瀬石氏は評価しています。

導入後の効果

円滑な多店舗展開が実現しシステムへの不安はゼロ

表参道の2号店への導入が成功し、その後はシステムの横展開が着実に図れています。「関東と関西に新規店舗がオープンするたびに、あたかもコピーするかのように各店へのシステムの導入が容易に実現できています。SpecialtyQubeの導入によって、本部の基盤が確立され、後はロケーションを気にすることなく、多店舗展開が円滑にできるようになりました。今はシステムに関する心配が全くありません」(浅瀬石氏)。

運用フェーズに移行してからも、新たに問題や課題が発生した際には、クオリカの担当者がきめ細かく対応しています。大半は業務内容を深く理解していないと対応できない問題です。「店舗のオープン前から入り込んでもらい、稼働後も私たちの状況を一定のレベルでキャッチアップし続けているからこそ、できること。クオリカも、私たちと同じ気持ちで店舗を回すために日々頑張ってくれていると実感しています」と、浅瀬石氏は話します。

今後の展開

機能拡張を視野に入れたセカンドフェーズへ

ファーストフェーズでは、2号店の開店にシステムの稼働を間に合わせることが第一条件でした。横展開が問題なく進む中、今後はSpecialtyQubeが持つポテンシャルを活かすために、店舗運営に有益な他の機能を追加するセカンドフェーズに入ってきていると、浅瀬石氏は考えています。「今使っているシステムは完成形ではありません。私たちがより効率的な業務を目指して変わり続けるのと並行して、システムも変わっていかなければならない。デンマークの本社がフォローし切れていないマーケティングデータの収集や分析も含めて、機能拡張は随時検討していきたいと思っています。」

最後に浅瀬石氏は、小売店向けのシステム導入を検討している他の企業に対してアドバイスを送ります。「POSシステムの導入では、“売る”という業務だけにフォーカスしがちです。しかし、実際には販売のオペレーションに、入庫や在庫、物流など様々な業務が紐付き、全てを統合的に管理することが重要になります。自社だけではイメージできない業務もあるので、様々な機能が統合され、導入時のフォロー体制がしっかりしているパッケージソフトを選ぶことがキーポイントになるでしょう。」

お客様のプロフィール

会社名
ゼブラジャパン株式会社
所在地
東京都渋谷区神宮前2-22-16
設立
2011年7月
資本金
3億5500万円
事業内容
北欧デザインの雑貨ストア・ブランドの運営
展開ブランド
Flying Tiger Copenhagen
(フライングタイガーコペンハーゲン)

お問い合わせ先:サービスクリエーション事業部小売ビジネス部
TEL:03-5937-0760
FAX:03-5937-0803