全店舗の
個配シェア上昇
在庫管理や出荷業務の
効率化の実現
念願だった在庫配分機能により
販売機会損失を減少
長年使い続けたPOSシステムの刷新とオムニチャネル戦略推進へ
創業85周年を迎える「コロンビアスポーツウェアカンパニー」は、1938年にアメリカ合衆国オレゴン州のポートランドで誕生した総合アウトドアブランド。機能性を重視した製品開発に挑戦し続け、人々のアクティビティへ快適さを提供しています。その日本法人となる株式会社コロンビアスポーツウェアジャパン様は、このブランド理念に沿った製品開発やマーケティング活動、直営店運営および販売を通じ、日本国内での事業展開を行っています。
今回は、クオリカのSpecialtyQube Growth導入の経過やご感想について、株式会社コロンビアスポーツウェアジャパン様よりカーン氏(管理本部情報システム課)、千葉氏(管理本部情報システム課)、吉川氏( GTM本部チャネルアロケーション)、
高部氏(リテイル本部ブランディッドストア&ショップインショップ部ブランディッドストア課)の4名にお話を伺いました。
同社がPOSシステム導入を本格的に検討し始めたのは2020年3月頃のこと。長年使い続けてきた既存のPOSシステムが古くなってきたことに加え、オムニチャネル戦略を推進する会社の方針も相まって、「POS連動が可能なシステムの導入」、「店舗バックオフィスシステム機能を備えたシステムへの刷新」が求められていた時期でもありました。
特に、オムニチャネル化は重要課題のひとつ。スマートフォンやSNSが普及している現在では、お客様が商品を購入するチャネルは多様化し、顧客が購入したいタイミングを逃さず購入できるようにしなければなりません。千葉氏が、当時の意気込みを語ってくれました。
「オムニチャネル化は同社のビジネス戦略においてキーとなるミッションであり、失敗は許されないプロジェクトでした。そのため、メンバーのプレッシャーはかなりあったように感じます。」
カーン氏も「当初、クオリカさんが提案したのはPOSシステムの導入のみでした。しかし、何度も打ち合わせを重ねるにつれ、当社社長のマッスィモが求める『店舗とECとの在庫共有』がSpecialtyQube Growth導入によって実現可能であることがわかり、導入計画が一気に加速していきました。」と話します。
既存基幹システムを活かしながら、在庫管理・配分機能を実装
最終的にSpecialtyQube Growth導入の決め手となった点について、カーン氏は「他社のPOSシステムと比較したときに、『アソートメント機能』『アロケーション機能』が備わっていたことが一番の決め手となりました」と話します。
※アソートメント:お客様が望んでいる商品を適切に把握したうえで、商品を取り揃えること
※アロケーション:物流において適切なリソース配分を行うこと
また、吉川氏はこう話します。
「現在使用しているERPシステムは長年使用してきたレガシーシステムです。よって、在庫管理のオペレーションが非常に複雑になってしまうといった課題がありました。ですがSpecialtyQube Growthを導入できれば、店舗間の在庫移動や店舗への指示が数回のアクションだけで実行できると聞いて、とても魅力的だと思いました。」
このように、同社スタッフの課題解決を実現可能なシステムとしてSpecialtyQube Growth導入が決定。
SpecialtyQube Growthの導入に対し、出荷業務や在庫管理における新システムへのアレルギーが社内に全くなかった訳ではありませんでしたが、「それ以上に、SpecialtyQube Growthの使い勝手の良さや、それまでのシステムでは難しかったことが出来るようになるという期待が非常に高かったですね」と吉川氏は話します。
店舗側スタッフにも新システム導入に対する不安はあったようで、高部氏は「日々の店舗接客業務がある中、慣れ親しんだシステムから新システムへの移行には多少の不安はありました。改めて業務の見直しを行うことから準備を始め、たとえばSpecialtyQube Growth導入後、『店舗スタッフにどのようなトレーニングをすればスムーズに業務が行えるのか?』という部分は大きな懸念点でしたが、クオリカさんの丁寧な対応で不安が払しょくされていきました」と話してくれました。
お客様へ即時性の高い配送サービスを実現
在庫配分機能の充実により、個配で機会ロスを削減
現在は、スマホで商品が購入でき、店舗で実物商品を見てその場でネット注文、家に帰ったら商品が届いているという時代。そのようなスピード感ある配送サービスを実現できることがSpecialtyQube Growth導入を決めたきっかけでもあった同社。システムの導入でそれら配送サービスが補完され、売上は格段に向上しました。
また、本稼働後は関係者が利用できるチャットも導入し、各店舗からあがった問題や課題はチャットを使用して情報を共有。対応や対策をリアルタイムで連携可能にしました。「これまで各所に散らばっていた情報やデータを一カ所に集積させることができるなど、お客様に対してスピーディーな対応ができるようになりました。今までの業務を見直すうえでも導入効果があったと言えます。」と千葉氏は語ります。
同社では、倉庫在庫をお客様の自宅に届ける配送サービスが2021年10月からスタート。これにより全店舗で5~6%の個配シェア上昇が見られました。また、EC内部の在庫だけでなく小売在庫も販売可能とする在庫配分機能の充実によって欠品を防ぐことも可能となりました。
在庫管理や出荷業務の効率化により、販売業務への注力が可能に
在庫管理や出荷業務に関し、吉川氏は「SpecialtyQube Growth導入後にメンバーのクオリティが向上、在庫配分のバランスが保てるようになりました。また、導入以前はエクセル上で作ったデータをERP側にアップロードして出荷指示を出すなど、ERP上で出来なかった作業をエクセルで行っていたものの、SpecialtyQube Growth導入後はこれらの作業が一貫してできるようになり、販売業務もスムーズになりましたね」と語ります。
また、店舗スタッフの業務効率が大きく変化した結果、「今まで以上にスタッフがお客様に興味を持って販売業務に向かうことができるようになりました」と高部氏が話すように、SpecialtyQube Growthの導入が現場環境にも良い影響をもたらしていることが伺えます。
SpecialtyQube Growthの導入後の今後について、「当社では、2023年からは商品補充をセミオートマチックで回すことで人の手がより掛からなくなります。その分、空いた時間を他のことに割り振っていくことができるようになるので、社員の成長や会社への貢献、心のゆとりができた意味でもSpecialtyQube Growthの導入効果は高いと感じています。さらなる希望として、土日祝日も開いている店舗の在庫を直接お客様に配送できるシステムが追加導入できれば、これまで以上の売上アップや在庫消化につながるのではないでしょうか」と吉川氏はクオリカのさらなる提案に期待を寄せています。
クオリカのSpecialtyQube Growthは、POS・販売・商品・予算管理、顧客管理、MD、情報分析、シフト管理などの小売専門店の業務を網羅しているトータルソリューションです。サービス提供開始は1987年、それから35年以上、小売業を中心として約100社10,000店舗以上に導入、運用支援の実績があります。
コロンビアスポーツウェアジャパン様へのPOSシステム導入においては、わずか5日間で130店舗の入れ替えを実行。その間、日々の店舗業務を継続しながら、スタッフの方々が混乱することもなく、アメリカ本社からは入れ替え作業の異例の早さについて、お褒めいただきました。
また、EC在庫に関しては、これまで日中に移動する作業を行っていたものの、SpecialtyQube Growth導入により、22時~24時の時間帯で直営店との在庫連携が可能になり、販売チャネルの移行がスムーズになったと伺いました。EC在庫を小売在庫と連携させて欠品をなくすことで、販売機会の増加へ繋げることができたと感じています。
このSpecialtyQube Growthは、時代にマッチした先進的な機能を、高品質のままスムーズに拡張・カスタマイズが可能です。コロンビアスポーツウェアジャパン様のケースでは、レジの操作やお客様属性・ニーズ把握機能などをカスタマイズして提供、在庫管理や出荷業務の効率化のお手伝いをさせていただきました。
今後もフットワークの軽さを武器として、現場に寄り添ったカウンセリング、ソリューションを提供しながら、お客様の将来的なビジネス発展に貢献すべく、良きシステムパートナーであり続けて参ります。
会社名 | 株式会社コロンビアスポーツウェアジャパン |
本社 | 東京都新宿区新宿6-27-30 新宿イーストサイドスクエア 7階 |
創業 | 1997年6月11日 |
事業内容 | アウトドア衣料品輸入製造卸売販売業 |
URL | https://www.columbiasports.co.jp/ |
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